今週発売の新商品。
ギターでオルガンの音を出すという、なかなか飛び道具なエフェクターです。
バイエルの下で脱落した俺みたいなピアノ初心者にはありがてえですね。もっともギターも大して弾けないけどな(´・ω・`)
オルガン・シミュレーターは過去にも2,3台は出てたんですが、ここまで本格的にシミュレーションしてきたペダルは初めてだったと記憶してます。
「プロコル・ハルムの青い影のサウンド」とか「ツェッペリンのYour Time Is Gonna Comeみたいなオルガン」とか、かなり具体的な音作りをしていて、しかも実際そんな感じのオルガン・サウンドを奏でます。
サウンドは9つのプリセットから選べて結構個性的です。
リード向きなプリセットや、コードがキレイに鳴るプリセット、オクターブが付加されるもの、パイプオルガン系やベルが鳴っているもの等、様々です。
とにかく再現力が凄まじいですね。
何も知らず目つぶって聴いたら、これはオルガンの音だと誰も信じて疑わないんじゃないかと思うんですよね。
シンセに入ってるオルガンの音源と同じか、それ以上なサウンドに聴こえるんですよね…。
そもそも、一体どうやってこんなリアルな音出してるのかも謎ですよね…。
「音程や強弱を感知してオルガンの音源に変換してるんだろなぁ」「MIDIギターでオルガンの音源を弾くのと変わらんだろ」位に思ってたんですが、PUを変えれば出音も変わるし、前段に歪みを置けばオルガンの音もちゃんと歪むんですよね。
弾く際に気をつけた方が良さそうな点として、ピッキングニュアンスが非常に豊かにかかります。
強くカッティングすればカコカコしたアタック音が付加される上に軽く歪みます。
プリセットや設定によってはカッティングするだけでアグレッシブなオルガン・サウンドにもなりますが、雑味も多いのでギターのボリュームツマミで調整するのが良さげな感じです。
なお、モジュレーションの機能があってプリセットによりコーラス、トレモロ、ビブラート等のエフェクトがかかります。1種類だけですが。オルガンがより映えるエフェクトですやね。
その他にも、このオルガン・サウンドの後段に歪みを加える事で更に面白いサウンドになるのではと色々やってみたんですが、TSあたりだと良好なものの、歪みの味付けのおかげかギターの出音に似てくるんですよね。意外と面白くない。
そんな中、いろいろ手持ちで試した中で特に相性が良かった歪み系エフェクトがコレ。
オルガンのハイの痛い音域や、ローが出すぎる部分をカットしてより心地良いサウンドに形成し、更に歪ませることでビンテージ感すら付加されたような気がしますね。
つーか今思いついたんですがイコライザーでも同じ効果が期待できる気がしなくもないです。
以上、素晴らしい飛び道具です。
ギタリストに更なる音作りの幅を与えてくれる、画期的ツールな気がします。
将来的にオルガンシミュレーターを弾きこなすギタリストとか出てきて欲しいなぐらいに思ってますよ俺は。
最後にこのペダル、原音をアウトするDRYアウトプットジャックや、DRY音をミックスする用のボリュームつまみがあったりで、ギターの原音をミックスして欲しいアピールが半端ない気がするんですよね。
自分なんかはキルドライ上等な飛び道具愛好家ですが、実践ではギターの原音とのミックスが実用的な効果を発揮したりするのかも知れんです。