今月10日に発売された新製品。
”Sonic Blue Twanger”は、ブラックフェイス期と呼ばれる60年代のフェンダーアンプのサウンドをモデルにした歪みペダルみたいです。
自分はブラックフェイス期のフェンダーは弾いたことがないので詳しくないのですが、このペダルのサウンドは説明書に書いてあるとおり、「極悪な歪み」です。
とにかくブリッブリしてます。
音の粒が粗く、中低音域が強めです。
ここまで徹底してブリッブリな歪みってのは結構珍しいと思います。
ですが、サウンドに生々しさや野性味、初期衝動感があるんですよね。
ディストーションみたく、指で撫でれば耳に心地よい歪みが出るみたいな手軽さではなく、
ダウンピッキングでガシガシ弾いて歪ませてるような、そんな力づくな心地良さがこのペダルにはあります。
ツマミはVOLUMEとTREBLEとMASTERの3つ、VOLUMEとMASTERで歪み量を変えるので、歪ませようとすると大体音量が上がります。
筐体右にスイッチがあってソレでも歪みの量が変化するんですが、あまり歪まないRhythmモードにすると、本気で強く弾かないと歪みきらないので、弾いててとにかく燃えます。リード弾きよりコード弾きをおすすめしたい。パンクやガレージ向きな気がします。
商品に封入されてるクソ長い説明書には、他のオーバードライブとの併用をオススメしてるっぽいんですが、それはやるだけもったいない気が自分はします。
確かに他の歪みと絡めることで芳醇にはなりますが、野性味が失われます。
この歪みは、芳醇さや完成度を求めるなら足りない部分は確実にありますが、足りないからこその深みや味わいもまた、確実にあります。
短所ですが、結構特殊なので初心者には向かない気がします。
色々な歪みを使った上でないと、魅力に気づけないかも知れんですし。
あと、筐体横に凹んである、あの動かしにくいスイッチをなんとかして欲しいです。
毎回、出音は良いのにそこが残念ですよ。筐体を小さく収めるために利便性を犠牲にしてる気がするんですよね。内部トリマとか。説明書が長すぎるのも簡潔にしてほしいんですよね。
とは言え、素晴らしいドライブサウンドです。
こういう歪みはなかなか無いですから。でも少々マニア向けなので要試奏かと。
個人的には凄く気に入ってる歪み方なのでオススメしたいところです。