フルトーンはMichael Fullerが91年に設立したアメリカ西海岸のメーカー。
最近バージョン2が発売されたOCDで有名なブランドっすね。
現行のブラックボディと見た目同じな為か、最初期モノと違ってプレミアは今のところついておりません。
最初期の“Ultimate Octave"は、自分が購入した数多のファズの中でも特に芳醇なリード・トーンを奏でる極上の1台だったのですが、現行の同製品では再現できない音色だったので長らく代用品になるファズを探しておりました。
なので、「現行のデザインになってからの初期モノ」というのは盲点で、気まぐれで試奏したのが幸運でした。
上の最初期はシリアル310番台で製造年未記載。
下のは850番台で製造年は99年9月です。
その実力はほぼ互角で、どちらも極上なトーンを奏でます。
今回の黒筐体の方がノイズがやや多めに載ってましたが、芳醇さは同じくらいでした。
自分が好きな設定はFATモードでOctave-UPのフットスイッチを押した状態で歪んだアンプと絡める使い方で、ハイトーンでのリード弾きも艶を帯びてクッキリですが、5弦6弦のハイポジションで弾くのも芳しく心地良いです。
クリーントーンなアンプで使う時はややローゲインにしてコード弾きするのも味わい深いです。BRIモードも悪くないですが基本、FATモード推しです。
短所としては設定が難しめです。
すぐ金切り声のような出音になるので、ツマミ位置が控えめな設定から音作りをし始めるのが良さそうな気がします。
以上、最初期“Ultimate Octave"と同じ出音を安価で欲しいなら、この時期ぐらいまでの黒い筐体を探すのが最適な気がします。
筐体左側面にシリアルが書いてあるのが判別方法ですかね…あと、ツマミの色が現行品と違うのも見分けになりそうな気がします。