最近よく名前を聞くメーカーだったので気になって試奏して、気に入って買ってみました。
そもそもは
岐阜県の方で物置や家具を専門に作ってる会社による作品だそうです。
他業種の方が作られたって話にそそられるものがありますね。
どうやらフェンダーの古いアンプ・サウンドを目指して作られたオーバードライブだそうです。
先ず筐体ですが、一見して、安物とは違うなと感じさせるオーラが出てます。
角が取れ丸みを帯びた鏡面加工に、刻印がされたトップのデザインは高級感あります。
内部のパーツはエフェクターとしては見慣れないブツが多く、かなり期待させられます。
出音ですが、一見して普通かな?とも思いましたが、よく聴くと結構特殊です。
あまり歪まないのですが、歪みの音質は少し粗めで、味わい深さがあります。
ギリッギリでファズでは無いかなぁって感じ。BD-2とかよりも歪まず、気持ち粗く、毛羽い。
歪みの色として似た感じなのは
Fairfield Circuitry"The Barbershop”とか色々ありそうなんですが、音触りがどうにも独特です。似たものがないです。
アンプシミュレーターで弾いてみると顕著なのですが、この歪みの音触りは不思議とサウンドがやや奥から広がりをもって鳴らされている感じで、全体として味わい深さの他にリッチな印象も受けました。
アンプの歪みと絡めても素晴らしく、適度な粗さがアンプの歪みと合わさって、心地良い中音域を形成します。
ちなみに心地良い中音域と書きましたが、TS系とかのODと比べて、その中音域の付加され方がこれもまた不思議な印象を受けました。
例えるなら、TS系は「ご飯(アンプ)の上にカレーのルー(ペダルの歪み)を載せた」ような美味しさで、このODは「ご飯とルーがよく混ざってドライカレーになってる」様な、よく混ぜあわさった一体感を感じます。
ええ、なんとも説明しづらい感じなんですが。
以上です。個人的にはかなり面白いです。使い勝手も良く、実用的でもあります。
短所としては最初に試奏した瞬間に理解できるような衝撃性が薄く、一旦ほかのペダルと比較したり考えたりして、やっと「ちょっと他に無いなぁ」と、良さが後からわかる点でしょうか。まぁ俺の頭が悪いだけなんですがw
歪みエフェクターのマニアならば一度は試していただきたい感じです。このサウンドをもって、やっと理想の歪みにたどり着いたと感じる方も結構居るんじゃないかと思います。