1980年作の2nd。バスク出身のバンド。
バスクはスペインにある自治州で、フランスと隣接する北東に位置します。
スペインとは元々民族、言語が異なり、古くからバスク人によってバスク語が話されていたそうです。
スペインからの独立運動が盛んに行われ、1978年に自治州となり、現在も更に高度な自治をスペインに要求している。
とウィキペディアに書いてあった。
著名なバスク人はフランシスコ・ザビエル、チェ・ゲバラ等々。あと、小説家の司馬遼太郎氏がバスクについて研究をされていたそうです。
で、そんなバスク地方の音楽はスペインのロックとは異なり、一地域で独自の音楽文化を形成しています。
スペインのロックはどうしてもフラメンコの匂いがするアクの強いものが多いのですが、バスクのロックにはスペインらしさはほとんど感じられない。
バスクにおける民族音楽が根底にあり、憂い、叙情、哀愁を帯びて日本人にも比較的耳に馴染むフォークロックが多いと思われます。
そんなバスクの音楽に最近引き込まれまして、主に70年代のバスクのロックは片っ端から買い漁って聴きまくる作業をしばらく行っておりました。
でもCD化されてるのは少ないんだ。今はコレから更に2、3枚増えたよ(´・ω・`)
手掛かりとしては、
ベル・アンティークレーベルの「バスク幻想」シリーズでした。
ここに名を連ねたバンドから色々買ってみた感じです。
今後は90年代あたりのバクス音楽も買い漁ろうかと。フジロックに出たバンドとかいるんだそうな。
そんなバスクロックおよびバスクフォークを代表するバンドがITOIZです。
ギターベースドラムの他にフルート、鍵盤楽器のメンバーがいて、そこらへんでプログレとかシンフォニックとかにジャンル分けされることが多いんですが、単純にフォーク色の強いロックだと自分は思ってます。
さっきも書きましたが哀愁があってうら寂しい色合いを持ったメロディだと思います。
そして70年代バスクの多くのバンドがこの雰囲気を共有していて、なんともたまらんものがあります。どれを聞いても、こんな風合いでグッとくる曲が多い。
歌詞はバスク語なのでわかりません。スペイン語の対訳が付いてたんですがモチロン俺にはさっぱりです。歌詞とか考えるな。感じろ。
曲名全部に「EZEKIEL」という単語が入っている状況から見て、当時のプログレにありがちなコンセプトアルバムと思われます。エゼキエルが何かって?
ググれ。
廃線、廃駅っぽい写真のジャケに、電車が走る音のサンプリングが入ってたりするので、鉄ヲタ的なコンセプトがあると思われます。多分。じゃあEZEKIELが何なのかわかりませんが。
アルバムは、通して聞けるだけの高いクオリティがあると思うのですが、
鉄道の他にガヤ音や子供と思われる合唱、幼児の声などのコラージュが散りばめられてて、
実験的と思われる箇所が散見され、全てが名曲とまでは言い切りにくいのですが、
基本的にはどの曲もしみじみして素敵です。
女性ボーカルITZIAR参加の5曲目も佳曲。あ、ITZIARのアルバムも良かったです。
そんな感じです。バスクの音楽良いです。
自分にとっては70年代イスラエルのロック以来久しぶりの金鉱です。
ここら辺の音楽はamazonやiTunesで探しやすいかと思います。あと新宿ディスクユニオンのプログレ館とか。