1971年発表の唯一作。
今回は、国産ジャズの名盤です。
まぁ普段からあんま聴いてるジャンルでもないんですけどね。
自分にとってジャズはどうにも敷居が高くて、ドラムを叩く時も「ジャズの真似事」としてでしか叩けませんです。
インプロビゼーションの中で、その瞬間、その1打にセンスを研ぎ澄ませる様な、
甚大な努力or天賦の才能のどちらかを持ち得た者のみが選ぶ音楽ジャンル、
そんな敬意と畏怖の念をジャズに感じているので、手が出せんです。
ジャズロックは叩くし聴きまくってるんですけどね…アレはむしろプログレに近い、似て非なるものだと思ってるので。
今回レビューする“原始共同体”は、ジャズの範疇にありながら異端なアルバムかと思われます。
フルート奏者の横田年昭氏を中心に、多くの打楽器奏者を従えた編成で、ロック・ミュージシャンである水谷公生氏とチト河内氏も参加。
ジャンル的には、アフリカ音楽を基調としたサイケデリックなセッションなのですが、意外とロック色はあまり感じられず、ジャズの範疇なアルバムになっている気がします。
(´・ω・`)うん、あんまジャズは詳しくないんだ。
で、内容ですが、所どころテンションがえらく高いです。
この1曲目の4分10秒あたりから聴くとわかりやすいのですが、フルートを全力で吹きすぎて声が漏れてます。
いや、叫びながら吹いてますね、コレ。
プログレにおける「唾吹きフルート」でもこんなの聴いたことないです。あったら聴くので教えていただきたい。
この曲とか、演奏してて脳汁出まくってかなり楽しい事になってそうな感じがしますね。
なんか突然気まぐれっぽく奇声あげてるし。
3分30秒あたりからの展開には「ボアダムズと近い音楽性だな。割と有名な盤だし、ひょっとしたらルーツの1つかもしれないな」とか思いました。
しっかし…、好き勝手に弾いてやがりますね…楽しそうです。
タンバリンとか、本能のおもむくままにバンバンぶっ叩いてるだけなんじゃねーのコレ。
以上、かなりブチ切れてて面白いアルバムで、聴いてて飽きないです。
面白すぎてジャズを聴いてる感じがしないですね。
なお、現在このアルバムは廃盤で、結構プレミアついてます。
自分も、数年前にCD化された廃盤をなんとか見つけて7千円ぐらい出して買いましたが、全く後悔が無いぐらいに気に入ってます。もし安値で見かけたら脊髄反射で買うべきだと思います。
これほどのアルバムは出し惜しみせずにまた再発して欲しいですね。