4人組のUKロックバンド。曲は1968年のヒットシングルで全米29位。
動画はテレビ放送での生演奏です。
1960年代後半のイギリスに「ザ・ナイス」と言う不運なロックバンドが存在しました。
このバンドは元々女性ボーカルがいて「
パット・アーノルド・アンド・ハー・ナイス」と名乗っていたそうですが、ボーカルが脱退。
バックバンドだけで活動を続行し、バンド名もナイスになりました。
その後ナイスは、ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」のカバー曲で一発当てて、一躍人気バンドになります。
それがこの曲、”America”なのですが、演奏中オルガンにナイフぶっ刺したりしながらガンガンに弾きまくっているこの男は、後にプログレッシブ・ロックを代表するキーボディストとなるキース・エマーソンです。
キース・エマーソンの超絶プレイは、当時プログレッシブなロックをしていた方々に目をつけられます。
キング・クリムゾンでボーカルだったグレッグ・レイクや、
イエスのリーダーであるクリス・スクワイアにヘッドハンティングされ、結局グレッグ・レイクと組んだのが
EL&Pです。
エマーソンを引き抜かれたナイスは70年にそのまま解散しますが、エマーソンは解散したメンバーに当時セッション・キーボディストだったパトリック・モラーツを紹介します。
ナイスの残党2人はパトリック・モラーツとともに「
レヒュジー」を結成。
ちなみにバンド名の意味は「難民」。
73年にアルバムを1枚出しましたが、今度はまたイエスからパトリック・モラーツを引き抜かれ、結局解散しました。
抜けられたメンバー2人は「パトリックに踏み台にされた」と愚痴をこぼし、音楽講師になったりビートルズのカバーバンドを組んだりしながら余生を過ごしたそうです。
ちなみにナイスは、2002年に期間限定でエマーソンとともに再結成してます。