1992年発売の編集盤。全6曲19分。
ホルモウニングと言えばニルヴァーナのレア盤として、十数年前までは数千円以上で取引されていた点で洋楽好きの記憶に残っているかと思いますが、個人的にはこの編集盤の存在意義や意味性は相当にデカいと確信しております。
そもそもNirvanaは、1st発売時にはあまり話題にならず、91年発売の2nd”NEVERMIND”が爆売れしたことで注目されたバンドです。
ですがネヴァーマインドは当時から傑作とされながら同時に「うるさいだけ」「スメルズの一発屋」とか蔑んで見る向きは確実にありました。
むしろ洋楽マニアが(おそらくHR/HMと比べて、)「演奏力も無く曲も簡単で底が浅いクセに売れてる音楽」として忌避してたりしました。
そんな状況の中、ニルヴァーナが翌年に日本とオーストリア限定で発表したのがこのホルモウニングでした。
ホルモウニングは当時買わないままスルーして、気がついたら超レア盤になってたため、自分がこのアルバムを聴いたのは90年代後半ぐらいで結構後々だったんですが、今になって分析するなら、このアルバムをもってNirvanaへの偏見は払拭されるべきだったと思うのです。
結局、そうはなってなかったですが。
まぁ一見、地味な編集盤ですし。
自分も買わなかったし。
Nirvanaのファンからも、そんなに評価は高くなかった気がします。
で、このアルバムですが、のっけから凄いです。
1曲目でいきなりDEVOのカバーです。
しかもDEVOは当時落ち目で90年に解散状態となっていた、この不遇な時期のDEVOをあえてカバーです。心意気を感じます。
もし”NEVERMIND”にこの曲が自然に入ってたら、「あ、そういう系の影響もあるバンドなんだ」と、評価が全く変わってたはずです。
この曲が、
こうなります。消化しきってますね。
そして4曲目、6曲目ではVaselinesのカバーを披露します。
正直に言うとニルヴァーナで一番好きな曲がこのヴァセリンズのカバー曲です。ニルヴァーナのこういう曲をもっと聴きたかった。
ちなみに、この曲でヴァセリンズの再評価みたいなブームがちょっとありました。
3曲目はWipersのカバーで、オリジナルを聴いてビックリしました。
70年代のバンドなんですが、これもうNirvanaの元ネタと言っても良いぐらいじゃないんでしょうか。
ニルヴァーナがワイパーズに影響を受けまくってるのは間違いないと思います。
残り2曲はシングルのB面曲ですがどちらも良作です。特にAneurysmは代表曲のひとつと言っても良いぐらいに思ってます。
以上、Nirvanaは、DEVOやVaselines、Wipersなど様々な70~80年代の音楽を消化したメンバーによって構築されたギターロックであり、それを理解する手がかりとなる編集盤がこのホルモウニングだったと思うのです。
ロックへの理解は深いです。少なくとも全然浅くない。
メンバーは当時20代半ば。若いのに立派なものです。ホント素晴らしいバンドでした。