近況:散財しました。↓
ピックガード、トレモロブリッジ、トーンポット、5WAYスイッチ、あとナットやフレットも交換されてるっぽいですが、肝心なボディとピックアップはオリジナル。プレイヤーズ・コンディションってやつです。
こういった金属パーツなどの消耗品が交換されているギターはビンテージ品としては価値が下がるため比較的値段が安く、それでいて演奏する上では問題なくビンテージなサウンドが鳴らせてお得だったりします(場合によりけりですが)。
このストラトも45年前のビンテージ品ですが、交換パーツが多かったので交渉による値引き込で比較的安く買えました。それでも結構な額ですが。
ストラトキャスターは現在でも生産されていますが、PUが色々付け替えられたりして今となってはそのサウンドは多岐にわたり、ストラトらしいサウンドを継承しているのはこの70年代前半までかなぁと自分は思ってます。
何故そう思ったかって理由は2点で、一つは歴史的背景の話になります。
ストラトキャスターはもちろんフェンダー社の創始者であるレオ・フェンダーにより53年に制作、翌年に販売された代表作ですが、実際にストラトキャスターの制作に大きく寄与したのは以下の3名が挙げられるのではと思います。
・Leo Fender
・George Fullerton
・Freddie Tavares
レオ・フェンダーは電子技師、ジョージ・フラートンは元航空会社の機械工、フレディ・タバレスは楽器設計もできるミュージシャン。これがフェンダー社の初期メンで、始業当時は主にメキシコ人の工員に作らせてたらしいです。
ちなみにレオ・フェンダーが65年に会社をCBSに売却したあとに始めたブランドG&Lは、レオとジョージの頭文字から取られてて、それぐらいにジョージ・フラートンはフェンダーの重要人物でもあります。
で、フェンダー社は65年に会社をColumbia Broadcasting System社 (CBS) に売却後、大量生産へ移行するのでフェンダーギターをCBS以前と以後に分ける向きがありますが、レオ・フェンダーは70年代初めまで顧問としてフェンダーに携わっていたので、65年以降もフェンダーギターの質は守られていたと言う話もあります。
自分がネット上で調べた限りでは、その端境期を70年代後期、もしくは75年とする話が見られました。
自分は76年のテレキャスと78年のストラトも持ってますがその説に概ね賛成で、決してサウンドが良くないとは言いませんが過去のフェンダーのサウンドとは違ってくるんですよね。
あと70年代後期から、たまにクソ重くなるんですよ。ホワイトアッシュを使ってるかららしいんですが。ウチの76年テレキャスもクソ重かったんでピックガードの下をザグりましたよ。300グラムぐらい変わった。
もうひとつの理由は、別の機会に57年製のストラトと同じく73年製のストラトを弾き比べる機会があって、57年の方がやや中低音に力強さがあったものの基本同じサウンドだったのを確認してたからです。
まぁでも57年の方が良いっすね…でもアンプやペダルで中低音補正すれば相当肉薄します。
そういう訳で、ビンテージなストラトのサウンドを現実的な値段で探したい場合は70年代前半の消耗パーツが交換されたブツをデジマートで頻繁にチェックするのが良いかなぁと思って、実際に購入した訳です。
今のところ、大満足ですよ。
ジャリっとした鳴り方で、それでいて豊かな中音域なんですよね。
特にフェンダーのアンプで鳴らすと硬質でジャッキンジャッキンした心地良いカッティングが得られます。
ジャズコでも軽く歪ませて使うと、歪みの中に硬さが残って非常に良い感じです。