平成最後の更新になります。 87年に結成された日本のロックバンド。2003年発表の8枚目のアルバム。
Theピーズは、日本のロック好きなオッサンにとって非常に重要なバンドなんですが、その長い経歴の中からアルバムを1枚選ぶというのは中々難しいものがあります。
もちろんベスト盤の“ブッチーメリー”は3枚とも選曲良くオススメできますが、収録されてない名曲もあり、アルバムは単体で聴く良さというものもありますし、
90年代当時に売れて代表作扱いされてたのは3rd“
マスカキザル”でしたし、
6th“
どこへも帰らない”は代表曲も多く軽快で疾走感のあるナンバー揃いで聴き始めにオススメではあります。
あと個人的な思い入れで言えば、初めてピーズを聴いて衝撃を受けたのは2枚同時発売の1st、2nd“グレイテスト・ヒッツ
VOL.1、
VOL.2”でしたし、
イチバン好きな曲“
シニタイヤツハシネ”が収録されてて他作品よりも長く重苦しい感のある5th“とどめをハデにくれ”は、最後までコッチをブログで書こうか迷ったのですが、
ですが、ココで私的な名盤として選びたかったのは、
無期限活動休止からの復帰1作目だった6年ぶりの8th“Theピーズ”なのです。
や、だってね、
当時ピーズが再結成してくれるってのは妄想こそしましたが、
90年代後半にメンバーが抜けていって、
活動休止直前にはオリジナルメンバーがボーカル一人だけになって、
バンドの勢いが落ちていってる感があって、
当時のインタビューが、もうこれ以上は先に進めなくなってしまったんだなぁと痛感させられるような内容で、
自分だけでなく多くの人が復活を絶望視してたんですよね。
そこから2002年に突然の復活。
これは本当にありえないぐらいの朗報で、当時の日本のロック史における大きな事件だったと思ってます。
千葉ルックでの復活最初のライブは全曲新曲で、このアルバムに収録されてる楽曲ばかりだったそうです。
自分はその年、心斎橋のサンホールで初めてピーズのライブを見ることができました。今も強烈に記憶に残ってます。
そして翌年に発表されたアルバムは発売日に買って、今も聴き続けています。Theピーズのアルバムの中でイチバン聴きまくってます。
今となってはピーズに欠かすことのできない代表曲多数で、最初に聴くアルバムとしても非常にオススメです。
Theピーズの音楽は、つらくてうまくいかなくて愚痴や嘆きの多い人生を、ただただどうしようもないまま続けて、憂さを忘れて寝るために深夜に呑む、安くてアルコール度の強い缶チューハイの様な、そんな優しさを身勝手ながら自分は感じているのです。
そしてアルバム“Theピーズ”は、無責任にポジティブで明るい言葉なんか掛けてはくれませんが、わずかに前向きな希望が垣間見えてる、そんな明るさがあるような気がしてます。
自分は20代前半の頃、Theピーズを聴き続けていたことで救われていた時代があります。
他の音楽が聴けなくなって5thの“シニタイヤツハシネ”と“
ゴム焼き”ばかりをリピートして聴いてた時期もありました。
このロックミュージックを必要としている人は今も沢山いると思うのです。
現在ピーズのアルバムは、amazonやSpotify等で配信されているので、是非とも聴いていただきたいです。