95年に発売されたインディーズ時代の1st。
96年にメジャーデビュー作として一部曲目とジャケ違いで再発。
このアルバムは内容の素晴らしさもさる事ながら、当時のヒップホップとしては非常に特異な存在感とインパクトを持って迎えられた傑作であったと思うのです。
かせきさいだぁは、元ナムコの社員だった加藤氏による一人ユニット。
ナムコ社にいた時代は、同じく社員だったキリンジの堀込高樹氏らと共にゲーム制作をされてた
そうです。
このアルバムが発売された95年は渋谷系華やかなりし時代で、
渋谷系なレーベルとされていたナチュラルファウンデーションから、
渋谷系をレコメンドするレコード店を中心に人気を博していました。
当時ヒップホップといえば、どこかヤンキー文化っぽさを持った方が多くて、渋谷系とはやや離れたカルチャーを形成していました。違ってたのはスチャダラパーとか数少なかったと記憶してます。
そんな中で渋谷系から、日本の70年代フォークロック(特にはっぴいえんど関連)の影響やサンプリングを持って現れた異質な衝撃が、かせきさいだぁでした。
ブラックミュージックから影響を受けたヒップホップとはどこかかけ離れた、文学的とも言える内容で、当時ヒップホップが苦手だった自分でも何のストレスもなく気持ち良く聴けました。つーか今聴いても何の問題もなく気持ち良いっすね。
写真のジャケのインディーズ盤は現在入手困難ですが、同じ内容で曲が追加されたメジャーデビューアルバムの方がレコード店で
買えたりSpotifyで聴けたり出来ると思います。